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非破壊選果機選別ミカンに対する購入価格意向の地域差


[要約]
非破壊選果機で選別した外観良好な品質保証果実は、品質保証なし果実に比べ、首都圏では3割高でも購入する人が多い(約48%)が、長崎県では1割高での購入希望にとどまる(約50%)。

[キーワード]
温州ミカン、非破壊選果機、品質、品質保証果実

[担当]
長崎果試・常緑果樹科

 [連絡先]0957-55-8740
 [区分]九州沖縄農業・果樹
 [分類]技術・参考
 

[背景・ねらい]
非破壊選果機で選別された外観がきれい(優品程度)で品質が保証された果実、外観は劣る(良品程度)が品質が保証された果実、非破壊選果機で選別していない外観はきれい(優品程度)だが品質の保証はない果実の展示によるアンケート調査を、東京都と長崎県で実施し、温州ミカンの消費者評価の地域差を明らかにする。なおアンケート調査は、1998年11月7日、8日長崎市で開催された「平成10年度長崎県ふれあい農業祭り」(以下区分:長崎県)及び1999年11月5日、6日、7日東京都で開催された第38回農林水産祭「実りのフェスティバル」(以下区分:首都圏)において、実施した。

[成果の内容・特徴]
  1. 用途別の購入意向については、贈答用には首都圏、長崎県ともに外観と味が優れたものを購入する人が約90%で最も多い。自家用は、首都圏のほうが味の保証された果実を購入する傾向が強い(表1)。

  2. 外観良好な品質保証果実の購入価格について意向を調べたところ、首都圏では外観良好で品質保証なし果実に比べ、3割高でも購入する人が多いが(約48%)、長崎県では1割高での購入希望にとどまる(表2)。

  3. ミカンの食味阻害要因については、首都圏、長崎県ともに水気がないが約33%を占め最も多いが、次いで回答が多いのは首都圏では味の淡泊さ(約24%)で、長崎県では新鮮さがない、甘くないが各々約17%である(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 非破壊選果機を活用した選果・出荷時の参考資料として活用できる。

[具体的データ]

表1 ミカンの外観と内容に基づく用途別購入意向(1998、1999年)


表2 ミカン購入時の外観と内容に基づく価格判断Z(1998、1999年)


表3 ミカンの食味阻害要因(1998、1999年)

[その他]
研究課題名:温州ミカンの品質保証果実の少資材・低コスト生産体系の確立
予算区分 :助成試験(地域基幹)
研究期間 :1999〜2003年度

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