ホオズキの系統選抜による着果率の向上
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[要約]
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ホオズキの着果率は同一ほ場内でも株によって異なり、また産地によっても大幅にばらつく。このため、着果率の高い系統を複数年選抜していくことにより、着果率の向上を図ることができる。
- [キーワード]
- ホオズキ、着果率、選抜
- [担当]
- 福岡農総試・八女分場・中山間地作物研究室
[連絡先]0943-42-0292
[区分]九州沖縄農業・野菜・花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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ホオズキはナス科の多年草で、盆を彩る風物として全国的に安定した需要がある。本県では築城、福岡および八女地域で約6haほどが栽培されている。しかしながら、ホオズキの取引価格は産地によって異なり、これは主に着果率の良否に起因するものと考えられる。そこで、着果率の向上を図るため、系統選抜の効果を明らかにするとともに、県内各産地より着果率の良好な系統を収集、選抜する。
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[成果の内容・特徴]
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選抜がなされていない圃場の場合、ホオズキの着果率は株により大幅にばらつく(図1)。これらの中から着果率の高い系統を選抜すると、各節位とも1年目および2年目まで高い着果率を維持できる(図2)。
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県内の産地3地域、13圃場から収集した系統の着果率は、80〜40%のばらつきが見られる(図3)。また、系統によっては、着果率の年次変動が見られる(図4)。このため、着果率が高位安定化するまで優良系統の収集と選抜を継続する。
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[成果の活用面・留意点]
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着果率の良否の判定節位は6節〜20節前後とし、選抜株には収穫前までにマーキングしておく。
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[具体的データ]
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図1 株選抜されていない圃場の着果率別の株割合

図2 株選抜された系統の着果率の節位別年次変動

図3 収集系統の着果率(2000年)

図4 収集系統の着果率(2001年)
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[その他]
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研究課題名:ホオズキ7月上中旬出し雨よけ施設栽培技術の確立
予算区分 :県特
研究期間 :2000〜2001年度
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