促成栽培パプリカの栽植法
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[要約]
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パプリカの促成栽培の栽植法は、主枝の仕立て本数を1〜3本仕立てとする、比較的密植の栽培が多収を示す。また、2本仕立ての場合の主枝の誘引は、2条植えにして畦に平行に配置する方法が、1条植えにして直角に配置する方法よりも多収である。
- [キーワード]
- パプリカ、栽植法、促成栽培
- [担当]
- 宮崎総農試・野菜部・栽培科
[連絡先]0985-73-2332
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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パプリカは、イタリア料理ブームや消費者の健康志向を背景に年々需要が伸びている。しかし、栽培技術面で不明な点が多く国内での生産はまだ少ない。そこで、パプリカの安定生産技術の確立を目指して栽植法の検討をする。
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[成果の内容・特徴]
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主枝の仕立て本数を増やすと、3本仕立てまでは総収量は変わらないが、4本仕立てでは減収する。可販果率は仕立て本数による変化はない。このため、可販果収量は総収量に応じた状態を示す(表1)。
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a当りの栽植密度を139株(主枝数278本)〜370株(主枝数740本)の範囲で検討すると、密植ほど総収量は多くなる。一方、密植により可販果率は低下するが、可販果の収量は密植ほど多い(表2)。
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2本仕立ての場合の誘引法は、主枝を畦の向きに対して直角方向に配置するよりも、平行方向に配置する方が、総収量も可販果収量も多い(表3)。
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[成果の活用面・留意点]
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管理作業上の不便を感じない栽植密度は、a当り278株(主枝数556本)くらいまでであり、それより多くなると整枝や薬剤散布がしにくい。
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[具体的データ]
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表1 主枝の仕立て本数と収量

表2 栽植密度と収量

表3 畦に対する主枝の誘引方向と収量
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[その他]
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研究課題名:栽培法に関する試験
予算区分 :県単
研究期間 :1998〜2001年度
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