もみがら耕栽培装置を利用したキュウリの養液栽培
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[要約]
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養液循環型のもみがら耕はキュウリ栽培にも適応し、抑制及び半促成栽培で高収量が得られる。
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- 養液循環型、もみがら耕、キュウリ、抑制、半促成
- [担当]
- 大分農技セ・野菜部
[連絡先]0978-37-1141
[区分]九州沖縄農業・野菜・花き
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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もみがら耕栽培装置は、省力、軽作業化を目的に大分県で開発(九州農業研究成果情報第6号農村計画・営農推進部会で発表、逐次改良を加えた)され、すでにミニトマト、トマトで普及している。装置のさらなる利用拡大を図るため、キュウリの抑制及び半促成栽培への適応性を明らかにする。
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[成果の内容・特徴]
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表1に示すとおり、抑制、半促成作型とも、養液は大塚ハウスA処方とし、濃度を1.8〜2.4dS/mに設定し、タイマー制御で給液を行う。
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生育は順調で障害もなく、抑制栽培では、3ヵ月間で商品果収量約980kg/a、半促成栽培では、4ヵ月間で商品果収量約1,950kg/aが得られる(表2)。
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半促成栽培では、栽培後期に品質と収量が低下する(図1)。
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[成果の活用面・留意点]
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栽培期間中、養液中の硝酸態窒素やリン酸が減少し、マグネシウムが蓄積するので組成の変化に留意する。
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もみがら耕を利用したキュウリの省力、軽作業、多収栽培の可能性があり、技術確立に向け、さらに養液管理方法や仕立て方法などを検討する必要がある。
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[具体的データ]
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表1 もみがら耕の養液管理の概要

表2 収量と品質

図1 月別収量と品質(半促成)
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[その他]
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研究課題名:もみがら耕による果菜類の品目選定と装置の周年利用体系
予算区分 :県単
研究期間 :1998〜2002年度
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