Navigation>>九州沖縄農業研究センター >> 研究成果情報 >> 平成14年度目次

牛乳中化学発光能測定による牛乳中体細胞数の推定


[要約]
牛乳中の化学発光能を10秒間測定することにより、牛乳中体細胞数を推定することができる。

[キーワード]
体細胞数、化学発光能

[担当]
熊本農研セ・畜産研・大家畜部

[連絡先]電話096-248-6433	
[区分]九州沖縄農業・畜産・草地	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
フィールドにおける乳房炎診断法として、MCMT法やEC測定法等が普及しているが、これらは乳房炎乳検出には有効であるが感染初期乳の検出は困難である。また初期の乳房炎診断法としては、牛乳中体細胞数測定法が活用されているが、測定機器の価格に問題が残る。そこで、乳房炎早期診断法として、牛乳中化学発光能測定技術を用いた牛乳中体細胞数の推定ならびに測定手法を開発する。

[成果の内容・特徴]
  1. 牛乳中化学発光能の測定は図1の方法で行い、10秒間の化学発光能積算値を計測する。

  2. 牛乳中化学発光能積算値(10secsCL能)により、牛乳中体細胞数(SCC)は、SCC(千/ml)=14.7+0.058×10secsCL能(R2=0.75)と推定され、実測値との標準誤差は60.6(千/ml)となる。(図2

[成果の活用面・留意点]
  1. 継続的に測定することにより乳房炎早期診断法として活用することができる。

  2. 乳房炎初期感染乳については、実測体細胞数より高く推定する場合がある。

  3. MCMT法の併用が望ましく、MCMT法で「乳房炎」(凝集「+」、色調「+」以上)と判定された牛乳については活用できない。

[具体的データ]

図1 10secsCL能測定法


図2 体細胞数(SCC)と10secsCL能積算値の関係

[その他]
研究課題名:乳房炎コントロール技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :1999〜2003年度