若齢期肥育開始によるF1雌の効率的肥育生産技術
- [要約]
- 低コスト飼養を目指すため、生後6か月齢から18ヶ月間の若齢肥育を行うと、生後10カ月齢から開始する慣行法よりも一日当たり増体量、増体重、飼料効率、肉質等が良好であり、低コスト生産が可能である。
- [キーワード]
- F1、雌、若齢期肥育開始
- [担当]
- 大分畜試・酪農・環境部
[連絡先]電話0974-76-1216
[区分]九州沖縄農研・畜産草地
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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粗飼料多給による低コスト生産を目指すため、生後6か月齢からの若齢期肥育開始による肥育試験を行い、増体、肉質及び低コスト生産の同時追求の飼養管理を検討する。
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[成果の内容・特徴]
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粗飼料多給試験のため、飼料給与方法は試験区、対照区とも前期は目標DGを1.1Kgに設定し、濃厚飼料を日本飼養標準のTDN要求量の60%制限給与。中期は目標DGを1.0Kgに設定し、TDN要求量の80%制限。後期は目標DGを0.9Kgに設定し、TDN要求量の95%の制限給与を行った結果、
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肥育全期間の増体重、DGは若齢肥育の方が良好である(表1)。
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濃厚飼料の摂取量と飼料効率は若齢肥育の方が良好であり、1頭当たり13,979円安く仕上がり、低コスト生産が可能である(表2、表3)。
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枝肉成績は枝肉重量以外、若齢肥育の方が優れる(表4)。
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[成果の活用面・留意点]
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6か月齢からの若齢肥育は、早期の肥育牛の出荷が可能である。
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若齢肥育は肥育効率だけでなく枝肉成績も優れていることから、低コスト生産が可能である。
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[具体的データ]
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表1 増体重及び一日増体重(DG)

表2 飼料摂取量及び飼料要求率

表3 飼料摂取価格

表4 枝肉成績
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[その他]
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研究課題名:転作水田・遊休農地の利活用による自給飼料生産を基軸とした肉用牛の効率的生産技術の開発
予算区分 :交付金
研究期間 :「1998〜2002年度」