トマトにおける不耕起かん水施肥栽培の可能性
- [要約]
- トマトのかん水施肥栽培では、杉皮の施用により土壌物理性が向上し、不耕起栽培が可能になる。
- [キーワード]
- トマト、杉皮、かん水施肥栽培、不耕起栽培
- [担当]
- 大分農技セ・野菜部、化学部
[連絡先]電話0978-37-1141
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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[成果の内容・特徴]
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葉柄汁の硝酸イオン濃度や生育状態を指標にかん水施肥管理を行うと、積算窒素施肥量は慣行の約60%となる(図1、図2)。
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栽培期間を通して、耕起や杉皮の有無によるトマト葉柄汁の硝酸イオン濃度に差はない(図2)。
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総収量、商品果収量、平均果重とも不耕起が耕起を上回る(表1)。
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不耕起の栽培終了時の物理性は、杉皮の施用により改善され、孔げき率は耕起より高くなる(表2)。
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[成果の活用面・留意点]
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この成果は、2001年度、不耕起としては1年目のものである。
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土壌の理化学性に応じて、かん水量、施肥量を調整する。
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2月以降、施肥量を増加しても葉柄汁の硝酸イオン濃度は上がらない。
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[具体的データ]
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図1 潅水施肥量

図2 葉柄汁の硝酸イオン濃度の推移

表1 生育と収量

表2 栽培終了時の土壌物理性
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[その他]
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研究課題名:養液栽培などの新生産システムにおける環境負荷低減技術の確立
予算区分 :助成試験(地域基幹)
研究期間 :2000〜2003年度
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