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Trichoderma剤によるネギ白絹病の防除


[要約]
ネギ白絹病に対する生物的防除として,Trichoderma剤を連年施用することにより高い防除効果が得られ,白絹病による減収を抑える。

[キーワード]
ネギ白絹病、Trichoderma、生物的防除、連年施用、防除

[担当]
鹿児島農試・病虫部

[連絡先]電話099-268-3224	
[区分]九州沖縄農業・病害虫	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
ネギの重要病害である白絹病に対して生物的防除を基軸とした防除体系を確立するため,Trichoderma剤(Trichoderma inhamatum 2×107CFU/gを成分とする粒剤)の2カ年連年施用による防除効果について検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 前年度発生が多かった圃場(表1)においてTrichoderma剤を定植時,土寄せ直前にネギの株元に連年施用(10kg/10a)することにより,白絹病の発生が抑えられる(図1)。

  2. Trichoderma剤を2年以上連年施用することにより白絹病の発病を抑制することで安定した収量が得られる(図2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 本試験に使用したTrichoderma剤は,平成15年2月現在,農薬取締法に基づく登録がされていないので,試験研究目的以外には使用できない。

  2. 生物的防除技術の1つとして活用する。

  3. 安定した効果を得るために土壌水分、覆土量等について検討を要する

[具体的データ]

表1 前作の白絹病の発生程度(2001.9.,200株調査)


図1 ネギ白絹病に対するTrichoderma剤連年施用による防除効果


図2 ネギ白絹病に対するTrichoderma剤連年施用による防除効果(収量)

[その他]
研究課題名:環境保全型農業をめざした露地野菜土壌病害の生物的防除技術の開発ー根深ネギの白絹病に対する生物農薬の効力評価と利用技術の検討
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2002年度


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