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夏まきニンジン連作黒ボク土壌における養分集積の実態


[要約]
夏まきニンジン連作黒ボク土壌では、pHが高く、交換性塩基(石灰、苦土、加里)及び可給態リン酸が集積している。

[キーワード]
ニンジン、土壌pH、交換性塩基、可給態リン酸

[担当]
長崎総農林試・環境部・土壌肥料科

[連絡先]電話0957-26-3330	
[区分]九州沖縄農業・生産環境(土壌肥料)	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
黒ボク土壌におけるニンジン産地では、長年にわたって連作が続いており、過剰施肥などにより土壌への環境負荷や連作障害等が問題となっている。そこで、ニンジン連作地の土壌断面調査及び土壌理化学性調査を実施し、土壌養分集積等の実態を明らかにし、土壌管理指針策定のための基礎資料とする。

[成果の内容・特徴]
  1. 土壌pH(H2O)はニンジン播種前、栽培中、収穫後とも長崎県土壌診断基準値の6.0〜6.5を上回り高い傾向にある(表1,図1)。

  2. CECは、22〜36me/100gと調査対象全圃場とも黒ボク土壌の県土壌診断基準の20me/100gを上回り、保肥力が大きい(表1)。

  3. 作土の交換性石灰、苦土及び加里含量は、県土壌診断基準値より明らかに過剰蓄積傾向にある。また、可給態リン酸も過剰に蓄積している(表1,図2,図3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 夏まきニンジン連作地での土壌実態を明らかにすることにより施肥量の見直しに活用できる。

[具体的データ]

表1 播種前の土壌分析平均値(作土)


図1 土壌pH(H2O)


図2 土壌中の交換性石灰(CaO)


図3 土壌中の交換性加里(K2O)

[その他]
研究課題名:環境保全型土壌管理調査
予算区分 :国庫(土壌機能増進)
研究期間 :2000〜2002年度


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