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半糯水稲品種「秋音色」の食味からみたブレンド特性


[要約]
半糯品種「秋音色」は、「ヒノヒカリ」では、「秋音色」を等量もしくは75%、「日本晴」及び「ユメヒカリ」では、「秋音色」を75%混米した場合に、ブレンド米の食味が最も向上する。

[キーワード]
イネ、半糯、秋音色、食味、混米

[担当]
熊本県農業研究センター・農産園芸研究所・作物研究室

[連絡先]電話096-248-6444	
[区分]九州沖縄農業・水田作	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
熊本県では、水稲半糯品種「秋音色」を育成し、2003年に認定品種に採用し、普及拡大に努めている。「秋音色」の用途拡大を図るため、「秋音色」の炊飯特性及び粳米との混米試験を食味官能試験で実施し、その特性を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 「秋音色」の食味特性(柔らかい、粘りが強い、食味がよい)を最も発揮する炊飯時加水率は1.25倍(重量比)である(表1)。

  2. 「秋音色」と「ヒノヒカリ」との混米は、両品種単品の食味より優れる。特に「秋音色」を等量もしくは75%混合(重量比)したときの食味が優れる(表2)。

  3. 一般に「ヒノヒカリ」より食味がやや劣るとされる「日本晴」または「ユメヒカリ」と「秋音色」との混米の食味は、「秋音色」の比率増加に応じて向上し、等量混合ではほぼ「ヒノヒカリ」並、「秋音色」75%混合では「ヒノヒカリ」より優る(表3表4)。

  4. 「秋音色」単品では、香りが「ヒノヒカリ」より劣り、糯臭がするが、混米では改善される。(表2表3表4)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 「秋音色」のブレンドの参考として、活用できる。

[具体的データ]

表1 「秋音色」の炊飯時加水率と食味官能評価(2000年度)


表2 「秋音色」と「ヒノヒカリ」の混米比率に関する食味特性(2002年度)


表3 「秋音色」と「日本晴」の混米比率に関する食味特性2002年度)


表4  「秋音色」と「ユメヒカリ」の混米比率に関する食味特性2002年度)

[その他]
研究課題名:新形質米(半糯)の栽培技術
予算区分 :県単
研究期間 :2000〜2002年度


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