ロータリー装着型側方サトウキビ植付機
- [要約]
- サトウキビの栽培における植付作業を、一工程化したロータリー装着型側方サトウキビ植付機を開発した。これにより、砕土、畦立て、苗切断、施肥、農薬散布、覆土、填圧、除草剤散布の全てが一工程で実施可能となり、大幅に省力化できる。
- [キーワード]
- サトウキビ、植付機、一工程化、省力化
- [担当]
- 沖農試・作物部・蔗作研究室
[連絡先]電話098-884-9901
[区分]九州沖縄農業・畑作
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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これまで外国産の牽引型植え付け機をはじめ、国産の種々の植え付け機が開発、普及されてきたが、苗準備、除草作業等の問題がある。そこで多機能サトウキビ植付機で一工程作業化により植え付け作業の省力化、並びに適期植付、適正植付深を確保し増産対策を行う。
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[成果の内容・特徴]
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作業機が軽量のため、40馬力以上の中型トラクタで作業可能である(表1)。
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2人作業で10アール当たり約1.2時間で作業可能である(表2)。
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植え付け深さがGL(グランドレベル)250mmまで可能である(図1)。
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荷台高さが450mmで低いため、苗の積み込みが楽である(表1)。
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車輪跡(側方)に植え付けするため、車輪跡が残らない。
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畦幅が120cm〜140cmまで自由に設定できる。
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全茎無脱葉のまま植え付けできるため、調苗作業の手間がかからない。
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PTO動力苗切断のため、苗が確実に切断・配置される。
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マーカー用リッジャー付きのため、一定の畦幅になり管理作業が楽にできる。
- 除草剤散布装置付きのため、平均培土時期まで除草作業が軽減される。除草剤(DCMU)は部分散布のため10アール当たり30〜40gを目安とする。
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[成果の活用面・留意点]
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砕土作業、畦立て、苗切断、施肥、農薬散布、覆土、填圧、除草剤散布のすべてが一工程でできるため大幅に省力化でき、適期植え付けが可能になり増収が期待できる。
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全茎苗植え付けのため、採苗ほ場を作り健全苗を生産することでより効果的に利用できる。
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[具体的データ]
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表1 主な仕様

表2 作業別所要時間(10アール当たり)

図1 畦プロフィール構成図

写真1 開発した植付機
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[その他]
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研究課題名:ロータリー装着型側方サトウキビ植付機の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2003年度
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