Navigation>>九州沖縄農業研究センター >> 研究成果情報 >> 平成15年度目次

根域制限シートへの成木移植後の結果母枝確保に必要な摘葉率


[要約]
移植直前に1〜2年生枝を全摘葉することで、省力的に移植後の花の発生を少なくし、優良な結果母枝が確保でき、その翌年から収穫が可能となる。

[キーワード]
黒ボク土壌、日南1号、移植、根域制限、せん除

[担当]
宮崎総農試・果樹部・常緑果樹科

[連絡先]電話0985-73-7099	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
根域制限シートを敷設し、移植することで、極早生温州ミカンの高糖度果実の安定生産を図ることが可能となるが、移植時のせん定程度と着花、新梢発生との関連を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 20、50%せん除区に比較して、100%せん除することにより着花はほぼ完全に抑えられ、春枝は発生本数に差は無いものの有意に長いため総伸長量も長い。個葉の面積・色・窒素濃度に差は無い(表1)。

  2. 夏枝発生数は変わらないものの、葉数が多く長い。葉面積、葉色、葉中窒素は処理による差は無い(表2)。

  3. 100%せん除区ではせん定に要する時間は長くなるが、摘果に要する時間がないので、省力的である(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 本試験成績は黒ボク土壌において、透水性の不織布で作られた根域制限シート上(土量900L/樹、畝側面高30cm、畝頂部高45cm、畝幅130cm)に、2001年3月(樹齢8年生)に移植し、移植当年は無着果で管理した結果である。

[具体的データ]

表1 移植時における1、2年生枝せん除の程度の違いによる着花並びに春枝の発生状況


表2 移植時における1、2年生枝せん除の程度の違いによる夏枝の発生状況


表3 せん定及び摘果に要する時間

[その他]
研究課題名:カンキツ類品質保証果実生産技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2000〜2003年度


目次へ戻る