ブドウ無核「ピオーネ」の果粒肥大優良果房の果粒肥大パターン
- [要約]
- 無核「ピオーネ」の果粒肥大優良果房の果粒横径は、果粒肥大不良果房に比べ第2回目ジベレリン処理時から大きく、また、第2回目ジベレリン処理後約55日後までの肥大量も大きい。
- [キーワード]
- ブドウ、ピオーネ、無核、ジベレリン、果粒肥大
- [担当]
- 大分農技セ・果樹部
[連絡先]電話0978-37-1141
[区分]九州沖縄農業・果樹
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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「ピオーネ」は樹勢が強く着果が不安定なため、無核化処理による栽培が広く行われ、大粒で着色良好な果実が高単価で取り引きされている。しかし、生産者による果実品質のバラツキが大きく、特に1粒重の大きなボリュームのある果実を生産することが今後の課題となっている。そこで、無核「ピオーネ」の果粒肥大パターンを把握し、今後の栽培技術開発に資する。
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[成果の内容・特徴]
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無核「ピオーネ」の第2回目ジベレリン処理後の1日当たりの果粒横径肥大量は、22日後までは大きく、その後22〜56日後まで小さくなり、56日後以降はほぼゼロであった(図1、図2)。
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果粒肥大優良果房の果粒横径は、果粒肥大不良果房に比べ、第2回目ジベレリン処理時から果粒が大きかった(図1、表1)。
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果粒肥大優良果房の果粒横径は、果粒肥大不良果房に比べ、第2回目ジベレリン処理後から56日後まで肥大量が大きかった(図1、図2、表1)。
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第2回目ジベレリン処理22日後以降の果粒横径と収穫時の果粒横径は、果粒肥大優良果房と不良果房との間に1%水準で有意な差が見られた(表1)。
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[成果の活用面・留意点]
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果粒肥大優良果房の果粒肥大特性を引き出す技術開発の参考資料として活用する。
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[具体的データ]
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図1 無核ピオーネの果粒肥大パターン

図2 「無核ピオーネ」の第2回目ジベレリン処理後の1日当たり果粒横径肥大量

表1 無核「ピオーネ」の第2回目ジベレリン処理後の果粒肥大(横径mm)
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[その他]
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研究課題名:「大分ニューピオーネ」の高ブランド化に向けた高品質・安定生産技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2003年度
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