パプリカの簡易隔離床栽培法
- [要約]
- 本県で開発した「もみがら耕栽培装置」のUコンポ枠と培地に杉バークを用いた簡易隔離床栽培は、OK-F-1のECを0.8dS/mに調整し、底面給水させ、2本仕立て株間20cmとすることにより、養液栽培と同程度の収量が確保できる。
- [キーワード]
- パプリカ、簡易隔離床栽培
- [担当]
- 大分農技セ・高原農業部
[連絡先]0973-79-2855
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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パプリカは国内生産量が少ないため、消費量の90%近くを輸入している。そこで、栄養価が高く需要の増加が見込まれるパプリカの安定生産をめざして、養液栽培に比べ低コストで、連作障害の回避や、土づくりの省力化が可能な簡易隔離床栽培技術を開発する。
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[成果の内容・特徴]
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簡易隔離床栽培における施肥法は、培地中に固形肥料等を混ぜ、点滴チューブによる灌水で栽培する方式より、あらかじめ一定倍率の液肥を底面給水させる方式がより簡易で、収量性が優れる(図1、図2)。
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底面給水で用いる液肥は、特2号よりOK-F-1が優れる(表1)。
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OK-F-1の濃度は培地内の肥料成分の濃縮等を考慮し、ECで0.8dS/mが適当である。
- 簡易隔離床栽培におけるパプリカの仕立て法は、苗代や、作業性並びに収量性等から勘案した場合、2本仕立て、株間20cmが適している(表2)。
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[成果の活用面・留意点]
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培地に用いる杉バークを充填するとき、十分な水分を含ませておくこと。
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[具体的データ]
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図1 簡易隔離床栽培システム概略図

図2 各栽培方式別収量の推移

表1 施肥法別収量等

表2 簡易隔離床栽培における仕立て方別収量
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[その他]
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研究課題名:中山間地等の水田高度利用のための新規軽量野菜の高収益安定生産技術の開発
予算区分 :助成試験(新技術実用化型)
研究期間 :2001〜2003年度
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