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チャ主要品種・系統におけるチャもち病の品種間差異


[要約]
チャ主要品種・系統の幼苗にチャもち病菌の噴霧接種を行い、もち病の発生程度を調査する。「くりたわせ、あさつゆ、静印雑131、みなみかおり、さえみどり、さきみどり、ME52、あかね、かなやみどり」はもち病の発生が少ない品種である。

[キーワード]
チャ、品種、チャもち病、耐病性

[担当]
宮崎総農試・茶業支場・栽培科

[連絡先]0983-27-0355	
[区分]九州沖縄農業・茶業	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
チャもち病(以下、もち病と称する)は中山間地茶園における重要病害であり、秋芽で多発生する場合には、落葉や新芽の枯死など樹勢を著しく低下させる。特に無農薬栽培や有機栽培茶園では、化学農薬による防除ができないため、もち病の発生が少ない品種が望まれている。そこで、主要品種・系統におけるもち病の発生程度を調査し、品種導入の際の判断資料とする。

[成果の内容・特徴]
  1. もち病抵抗性は、「くらさわ」で弱く、「かなやみどり」で強であり(静岡県茶業試験場成績集録,1988)、チャもち病菌の噴霧接種(表1)による検定結果はこれらの品種の抵抗性とほぼ一致する(表2)。

  2. 本県のもち病多発地帯においても、「かなやみどり」では、もち病の発生が少なく、防除の必要性は低い。

  3. したがって、「かなやみどり」よりも発病葉率が低い「くりたわせ、あさつゆ、静印雑131、みなみかおり、さえみどり、さきみどり、ME52、あかね」はもち病に強い品種・系統である(表2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 今回の検定結果は、もち病が多発する地域への品種導入の際に利用できる。

  2. 品種導入の際には、現地で栽培されている品種の発病状況と今回の結果を相対的に比較して品種を選定する。

[具体的データ]

表1 もち病抵抗性検定法の手順


表2 チャにおけるいもち病発病葉率の品種間差異

[その他]
研究課題名:茶における有機農産物に対応した施肥・防除技術の体系化
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2003年度


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