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各種土壌消毒剤のCGMMVに対する不活化効果


[要約]
クロルピクリン剤、ダゾメット剤、メチルイソチオシアネート剤、カーバムナトリウム塩剤、D-D剤の土壌消毒は、未分解ユウガオ根中のCGMMVに対する不活化効果はない。

[キーワード]
緑斑モザイク病、CGMMV、臭化メチル

[担当]
熊本農研セ・生産研・病害虫研究室

[連絡先]096-248-6490	
[区分]九州沖縄農業・病害虫	
[分類]行政・参考	

[背景・ねらい]
臭化メチルの全廃に対し、代替技術が確立されていないスイカの緑斑モザイク病(CGMMV)対策については不可欠用途の申請が行われている。しかし、申請に必要となる他の土壌消毒剤の効果を示すデータは整備されていなかった。そこで、スイカの台木として利用されるユウガオを用いて、各種土壌消毒剤の効果を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 臭化メチルくん蒸剤処理(50s/10a)は、土壌中(地表下15[cm])に埋設した未分解ユウガオ根内のCGMMVに対し、不活化効果が認められた(表2)。

  2. クロルピクリン錠剤(30[cm]千鳥、深さ15p)、ダゾメット粉粒剤(30s/10a)、メチルイソチオシアネート油剤(40L/10a、深さ15p)、カーバムナトリウム塩液剤(40L/10a、深さ15p)、D-D剤(20L/10a、深さ15p)の処理は、土壌中(地表下15p)に埋設した未分解ユウガオ根内のCGMMVに対し不活化効果が認められなかった(表2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. クロルピクリン錠剤、ダゾメット粉粒剤、メチルイソチオシアネート油剤、カーバムナトリウム塩液剤、D-D剤は、CGMMVに対し農薬登録はない。

  2. 臭化メチルくん蒸剤以外の薬剤処理は、スイカまたはウリ科野菜類における他の病害虫の登録条件に従った。

[具体的データ]

表1 試験の手順


表2 各種薬剤によるCGMMVの不活化効果

[その他]
研究課題名:植物防疫総合推進事業
予算区分 :令達
研究期間 :昭和26年度〜継続


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