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不耕起乾田直播機(6条)の大豆栽培への汎用利用技術


[要約]
M式不耕起乾田直播機(6条)の3個の播種ユニット各々の種子繰り出しロールの片方を塞ぐことで、条間60cmの3条播種が可能となり、大豆を適期に播種することができ、慣行栽培と同等以上の収量を確保できる。

[キーワード]
ダイズ、不耕起播種、乾田直播機

[担当]
大分農技セ・農村計画部

[連絡先]0978-37-1141	
[区分]九州沖縄農業・農業機械・土木	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
大豆の播種適期が梅雨の後半に当たるため、降雨による播種時期の遅れや発芽不良を招き、大豆低収の大きな原因となっている。そこで降雨の影響を受けにくい不耕起播種法による大豆の生産安定技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 不耕起播種では、土壌含水比が40%程度でも作業ができるため、慣行耕起播種に比べ、播種適期内の播種可能日数が増加する(図1)。

  2. M式不耕起乾田直播機(6条)を慣行大豆栽培の条間(70〜75cm)に近づけるため、3個の播種ユニット各々の種子繰り出しロールの片方を塞ぐことによって、条間60cmの3条播種が可能になる(図2)。この播種機の作業能率は、時間当たり30a程度である(表1)。

  3. この播種機を利用した栽培では、10a当たり収量は慣行栽培と同等以上の成果が得られる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 本機は水稲用であるので、稲麦またはいずれかの不耕起栽培が導入されている地域での、大豆栽培の推進に活用する。

  2. 不耕起栽培なので、播種予定日の10日から2週間前までに除草剤を散布する。

  3. 土壌含水比が高い場合には、播種量を増やす。

  4. 中耕培土作業は歩行型管理機では難しいので、乗用型管理機が導入されていることが望ましい。

[具体的データ]

図1 播種適期(6/21-7/20)における播種可能日数


図2 M式不耕起乾田直播機(6条)


表1 M式不耕起乾田直播機(6条)の播種作業能率(1999年度)


表2 不耕起播種大豆の生育・収量

[その他]
研究課題名:水田転作大豆・麦による農地の高度利用と高生産技術
予算区分 :助成試験(地域基幹)
研究期間 :1999〜2003年度


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