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細霧冷房及び遮光によるパッションフルーツの秋実生産技術


[要約]
8月上旬からの細霧冷房と遮光で、パッションフルーツの樹体温度が下がり、8月下旬には開花し、10〜11月に秋実の収穫が可能となる。

[キーワード]
パッションフルーツ、秋実、細霧冷房、遮光

[担当]
鹿児島果樹試・栽培研究室

[連絡先]電話0994-32-0179	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
パッションフルーツの果実を秋季に収穫するためには、夏季に開花させる必要がある。しかし、温度が摂氏30度以上では蕾が発育せず開花しない。そこで、細霧冷房と遮光で樹体温を下げ、夏季の高温時に開花させ、10〜11月の秋季に収穫可能な生産技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 細霧冷房と70%遮光することにより、ハウス内温度は無処理区に比べ平均で約摂氏2度、最高温度で約摂氏5度下がり、葉温は平均で約摂氏4度、最高は約摂氏17度下がる(表1表2)。

  2. 8月10日からの細霧冷房と70%遮光することにより、無処理に比べ23日早い8月下旬に開花し、10月下旬には収穫が可能となる(表3表4)。

  3. 秋季に収穫した果実の特徴は、果形指数99で果形は丸く、着色は良い。また、クエン酸含量もやや低い(表4)。

[成果の活用面・留意点]
  1. パッションフルーツの10〜11月の秋実収穫の作型に活用できる。

  2. 細霧冷房は樹体全体に届くように細霧ノズルを設置する。

[具体的データ]

表1 試験期間中の栽培経過(2004年)


表2 細霧冷房及び遮光が温度と葉温に及ぼす影響(2004年)


表3 細霧冷房と遮光が開花に及ぼす影響(2004年)


表4 細霧冷房と遮光による作型の成育状況(2004年)


表5 細霧冷房と遮光が果実品質に及ぼす影響(2004年)

[その他]
研究課題名:養液・電照栽培によるパッションフルーツの省力・周年・多収技術
予算区分 :高度化事業
研究期間 :2003〜2005年度


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