Navigation>>九州沖縄農業研究センター >> 研究成果情報 >> 平成16年度目次

ハウスモモ「日川白鳳」の年間窒素収奪量


[要約]
ハウスモモ「日川白鳳」では施肥量が多くなるほど枝及び葉の窒素含有率は高く、年間施肥量が長崎県の基準量及び1/2量の場合のせん定枝葉及び収穫果実を累計した年間の系外への窒素収奪量は約7kg/10aである。

[キーワード]
ハウスモモ、日川白鳳、窒素収奪量

[担当]
長崎県果樹試験場・生産技術科

[連絡先]電話0957-55-8740	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
ハウスモモでは樹勢が強いと新しょうの徒長による過繁茂や、結実不良、果実品質の低下などが見られる。年間施肥量の違いとせん定時期別の枝及び葉の種類と果実の窒素含有率から、系外への窒素搬出量を明らかにし、施肥基準策定の基礎資料とする。

[成果の内容・特徴]
  1. せん定時期毎の枝及び葉の窒素含有率は年間窒素施肥量が多いほど高いが、果実では差がない。枝は経時的に窒素含有率は高くなり、葉は経時的な変化は小さい。旧年枝では秋季より冬季が高い(表1)。

  2. 窒素収奪量はせん定量が多い秋季せん定時に最も多く、果実の収穫による収奪量は約1kg/10aで収奪量に占める割合は低い。せん定及び果実収穫による系外窒素搬出量は施肥量が基準量(15kg/10a)及びその1/2量の場合で約7kg/10a、施肥量が0kg/10aでは約5kg/10aである(表2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 施肥設計及び樹相診断の資料に活用できる。

  2. 樹齢9年生(2002年)、無加温栽培における共台「日川白鳳」の結果である。

[具体的データ]

表1 施肥基準


表2 年間施肥量と時期別の枝、葉及び果実の窒素含有率(%・DW)(2002年)


表3 年間施肥量と搬出時期別の窒素収奪量(kg/10a)

[その他]
研究課題名:暖地落葉果樹の根域環境改善による環境保全型樹体強化法の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2004年度


目次へ戻る