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パプリカの早熟栽培におけるセル成型苗直接定植


[要約]
12月下旬播種のパプリカのセル成型苗を2月下旬に本圃に直接定植すれば、ポット苗を利用する慣行栽培より収量が増加する。

[キーワード]
パプリカ、早熟栽培、セル成型苗

[担当]
福岡農総試・野菜栽培部・野菜栽培チーム

[連絡先]電話092-922-4364	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
パプリカの早熟栽培で、収量を高めるためには、優良品種「フィエスタ(黄色)」あるいは「スペシャル(赤色)」を選定し、主枝本数を800〜1000本/a程度にする必要がある。しかし、定植株数が多いため育苗に労力がかかる。
そこで、育苗の省力化を目的にセル成型苗の直接定植方法を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 12月下旬播種のパプリカ「フィエスタ」のセル成型苗(セル数30)を2月下旬に直接定植すれば、ポット苗を4月上旬に定植する慣行栽培法より多収となる。月別の収量では、6月、7月の収量割合が高くなる(表1図1)。

  2. 1月中旬播種のセル成型苗の直接定植においても、12月下旬播種と同程度の商品果重が得られるが、A品重、1果重はおとり、不良果の発生が多い。(表1

  3. 慣行栽培と同じ2月上旬播種のセル成型苗の場合は、商品果重、A品重が慣行栽培よりやや劣る(表1)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 2月下旬定植のため、定植2週間前にマルチを張り地温の確保に努める。また、定植後も2重カーテンやトンネル被覆により保温を行う。

[具体的データ]

表1 セル成型苗の播種日と収量および品質(平成15年)(フィエスタ)


図1 セル苗の播種時期と商品果収量(平成15年)(品種:フィエスタ)

[その他]
研究課題名:早熟栽培におけるパプリカの高品質安定生産技術の確立
予算区分 :助成試験(新技術実用化)
研究期間 :2001〜2003年度


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