半促成アスパラガスにおける2次側枝の間引きが収量・品質に及ぼす影響
- [要約]
- 半促成長期どりアスパラガスでは、8月上旬まで全ての2次側枝を間引くと、採光性が良くなり収穫茎の緑色が向上するものの、1次側枝数が少ない場合は収量が低下する。1次側枝を20本確保できれば、2次側枝を間引いても収量の低下はない。
- [キーワード]
- アスパラガス、2次側枝、緑色向上
- [担当]
- 福岡農総試・筑後分場・野菜チーム
[連絡先]電話0944-32-1029
[区分]九州沖縄農業・野菜・花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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半促成アスパラガス長期どり栽培では、茎葉の繁茂による収穫茎の緑色低下や斑点病の発生を抑制するため2次側枝を間引き、採光性および通気性の向上を図っている。しかし、2次側枝の間引きが収量に及ぼす影響については知見がない。
そこで、2次側枝の間引きが夏秋芽の収量・品質および翌年春芽の収量に及ぼす影響について明らかにする。
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[成果の内容・特徴]
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2次側枝を8月上旬まで全て間引くと、1次側枝数が少ないほど収量は低下する。しかし、1次側枝を20本確保して親茎を摘心すると、2次側枝を間引いても収量の低下はない(図1)。
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2次側枝を間引くと、うね上への採光が良くなり、収穫茎の緑色が向上する。なお、1次側枝20本で2次側枝を間引くと、1次側枝12本で2次側枝を放任にした時とほぼ同等の採光が得られる(図2、図3)。
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[成果の活用面・留意点]
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親茎は、成茎時の直径が12〜13mmのものをうね1m当たり10本程度立てる。
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2次側枝の間引きは8月上旬までとし、その後は9月以降の株養成に備えて放任とする。
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[具体的データ]
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図1 1次側枝の本数と2次側枝の整枝が収量に及ぼす影響

図2 整枝法と相対水平照度

図3 収穫茎下部の緑色度
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[その他]
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研究課題名:アスパラガス半促成長期どり栽培における安定多収技術
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2003年度
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