パプリカの促成栽培における誘引法
- [要約]
- 促成パプリカの主枝2本仕立て栽培では、主枝が誘引線の上端部に到達後、主枝を畦の方向に振り分けて斜めに倒しながら誘引し、栽培終了の約2カ月前に主枝を摘心すると多収になる。
- [キーワード]
- パプリカ、主枝の誘引法、主枝の摘心時期
- [担当]
- 宮崎総農試・野菜部・栽培科
[連絡先]電話0985-73-2332
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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成熟果を収穫するカラーピーマン(パプリカ)は、未熟果を収穫するピーマンに比べ、1果重が重くて果数が少なく、総じて収量が少ない傾向にあり、増収技術の確立が求められている。そこで主枝の誘引法(摘心時期)の違いが生育および収量に及ぼす影響について検討する。
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[成果の内容・特徴]
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斜め誘引は、垂直誘引に比べて主枝の伸長にばらつきが生じるが、主枝が長く、節数が多くなる(表1、図1)。
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斜め誘引は垂直誘引に比べて5月以降の収量が多くなり約10%増収する(表2、図2)。
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斜め誘引では、摘心の有無で収量に大きな違いはなく、栽培終了予定の2か月前に主枝を摘心すると誘引作業を省略できる。
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[成果の活用面・留意点]
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斜め誘引では主枝の伸長にばらつきが生じやすいので、主枝の状態に応じて適宜主枝の誘引角度を変えて草勢を調節する。
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本成果では栽培終了まで主枝を摘心せずに誘引が可能であったことから、栽培期間を1〜2カ月程度、前進あるいは延長することも可能である。
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[具体的データ]
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表1 主枝の誘引法の違いが栽培終了時の生育に及ぼす影響

図1 主枝の誘引法の違いが主枝長の推移に及ぼす影響

表2 主枝の誘引法の違いが収量に及ぼす影響

図2 主枝の誘引法の違いが時期別収量(累計)に及ぼす影響
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[その他]
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研究課題名:パプリカの栽培技術確立
予算区分 :県単
研究期間 :2000〜2003年度
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