キンギョソウの年内開花後の夜温管理による3月開花栽培法と適品種
- [要約]
- キンギョソウは、1番花収穫後に夜温を摂氏15度に上げ、発蕾まで管理することにより2番花の花芽分化を促進し、3月に開花させることができる。「カリヨンサーモン」、「アスリートイエロー」、「メリーランドライトピンク」は、この栽培法に適する。
- [キーワード]
- キンギョソウ、夜温管理
- [担当]
- 長崎総農林試・作物園芸部・花き科
[連絡先]電話0957-26-3330
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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キンギョソウは、県内では1番花を年内に収穫すると、2番花は4月以降に開花する。そこで、価格の安定した3月に2番花を収穫できる加温法の実証とこの栽培法に適する品種選定を行う。
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[成果の内容・特徴]
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1番花収穫後、1株当たり2本に整枝を行い、その後、最低夜温を摂氏15度に上げ、花芽分化を促進することにより、2番花を3月に開花させることができる(表1)。発蕾終了後は徐々に夜温を下げ、品質向上を図る。
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3月の切り花長は長くなり、品質は良好である(表1)。
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「カリヨンサーモン」、「アスリートイエロー」、「メリーランドライトピンク」は、この栽培法に適する(表1)。
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[成果の活用面・留意点]
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1回目の摘心は本葉2節を残して行い、1株2本に整枝する。
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1番花は、2番花となる芽を確保するため、下位の1節(2芽)を残して収穫する。
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供試品種以外では、早生品種がこの栽培法に適すると思われる。
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ネットは、1段でよい。
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2番花収穫終了後の4月以降8月までの5ヶ月間を活用して後作を導入し、施設の有効利用を図る。
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[具体的データ]
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表1 時期別、階級別切り花本数
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[その他]
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研究課題名:施設花きの低コスト・省力生産技術確立
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2005年度
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