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沖縄における低コスト生産可能なデンファレ品種


[要約]
「ユニワイミスト」と「ユニワイスプリーム」は沖縄の気象条件に適応し、パイプハウスでの冬季雨よけ、無加温などの低コスト生産が可能であり、生産性の高いデンファレ有望品種である。

[キーワード]
「ユニワイミスト」、「ユニワイスプリーム」、デンファレ

[担当]
沖縄農試・園芸支場・花き研究室

[連絡先]電話098-973-5530	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
デンファレは高温性の洋ランで自然開花期が夏秋期であるため、一般的には鉄骨ハウスで栽培され、収量・品質向上のために冬期加温が行われている。しかし、経済の低迷とタイなど東南アジアからの輸入量増加により市場単価は低下傾向にある。その為、生産農家の経営は厳しい状況にあり、パイプハウスでの無加温栽培が可能な低コスト・多収性品種の選定を行う。

[成果の内容・特徴]
  1. 選抜品種の特性(表1図1

    1)「ユニワイミスト」

    バルブの発生、伸長は旺盛である。商品化収量はa当たり5,881本と多く、生産性が高い。花色は白であり、切り花長は60cm、花数が17.5輪でLサイズである。

    2)「ユニワイスプリーム」

    バルブの発生、伸長は旺盛である。商品化収量はa当たり5,157本と多く、標準品種のプラモットの約2.2倍の生産性である。花色は淡いピンクでほのかな香りがする。切り花長は58cm、花数が18.3輪でLサイズである。

[成果の活用面・留意点]
  1. 「ユニワイミスト」はシンビジウムモザイクウイルスの病徴がでやすいので、収穫ハサミは他の品種と区分し、収穫前には必ずハサミを消毒するなど、その対策に留意する。

[具体的データ]

表1 品種の来歴と特性(4年平均)


図1 有望及び主要品種の年次別商品化収量の累計

[その他]
研究課題名:洋ランの高品質・安定・低コスト生産技術の確立
      1)デンファレ切り花低コスト生産技術の確立(1)適品種の選定
予算区分 :県単
研究期間 :2000〜2003年度

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