カーネーション「ライトピンクバーバラ」の2年切り栽培に適した栽植密度
- [要約]
- 「ライトピンクバーバラ」の2年切り栽培における2カ年間の採花本数は慣行の15.0株/m2より12.5株/m2がわずかに上回り、12.5株/m2での2年切り栽培は、慣行の裁植密度・単年度栽培の41.6%の種苗費になる。
- [キーワード]
- カーネーション、2年切り、栽植密度
- [担当]
- 長崎総農林試・作物園芸部・花き科
[連絡先]電話0957-26-3330
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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カーネーションの低コスト省力化につながる2年切り栽培の技術確立を図るため、主要品種「ライトピンクバーバラ」を用いて、最適な栽植密度について検討する。
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[成果の内容・特徴]
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- 1年目の採花本数は栽植密度と比例し、2年目の採花本数は栽植密度15.0〜9.4株/m2の範囲で140本/m2を上回る。2カ年間の採花本数は慣行の15.0株/m2より12.5株/m2がわずかに上回る(表1)。
- 裁植密度12.5株/m2の2年切り栽培は、慣行の栽植密度・単年度栽培の41.6%の種苗費になる。
- 2年目であっても栽植密度15.0〜9.4株/m2の範囲では、栽植密度が切り花重、切り花長、花数、下垂度に及ぼす影響は小さい(表2)。
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2年目の採花本数は5月に集中する(図1)。
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[成果の活用面・留意点]
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2年目は切り戻し時既に萌芽していた芽を残して採花すると、早期開花し品質が低下するため、切り戻しと同時に取り除く
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2年目は、温度管理により開花ピークを5月前半に合わせることで経営的に有利になる。
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切戻し時期は、6月上中旬に行う。また、萌芽した芽を9月以降に8本に仕立て、20日おきに順次ハーフピンチを2本行う。
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[具体的データ]
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表1 「ライトピンクバーバラ」の栽植密度別採花本数

表2 「ライトピンクバーバラ」の栽植密度別切り花品質(2年目)

図1 「ライトピンクバーバラ」の栽培密度12.5株/m2における採花本数の推移
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[その他]
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研究課題名:カーネーションの低コスト・省力生産技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2001年〜2004年
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