「ソーラーローズシステム」におけるバラの台刈り更新による連続栽培法
- [要約]
- バラの低コスト・省力生産技術「ソーラーローズシステム」では、台刈りすることによって連続栽培が可能となり、3月台刈りでは切り花本数が多くなる。
- [キーワード]
- バラ、ソーラーローズシステム、低コスト、省力、台刈り更新
- [担当]
- 長崎総農林試・作物園芸部・花き科
[連絡先]電話0957-26-3330
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・参考
-
[背景・ねらい]
-
「ソーラーローズシステム」は、広幅ベッドに2条植えし、光合成専用枝をベッドの内側に折り倒してラックをつくり、折り倒した部分から発生したミドルシュートを収穫する低コスト・省力栽培技術である。
バラは、株の老化により生産性が低下する定植後5年を目処に改植を行なっているが、この改植作業には多くの労力と種苗費を要する。そこで、同一品種を改植することなく生産性を回復する方法として、台刈りによる連続栽培技術を開発することとし、台刈り更新時期とその後の生産性を検討する。
-
[成果の内容・特徴]
-
-
2年間の切り花収量は3月台刈り区が5月台刈り区、3月改植区より多くなり、切り花長の長い切り花も改植と同等以上得られる(表1)。
-
台刈りは、改植作業を行うことなく同一品種を連続栽培することができ、低コスト・省力栽培ができる。
-
[成果の活用面・留意点]
-
-
台刈りは、株元の芽の位置に関わらず、株元(シュートの発生基部)をのこぎりやはさみで切り取る。
-
台刈り前後は、通常どおり灌水する。
-
萌芽後は早めに1株当たり4本程度に芽整理を行い、ソフトピンチを繰り返しながら仕立てる。以降は、定植当年同様に仕立て、光合成専用枝を折り倒し、ラックをつく。
-
[具体的データ]
-

表1 「ローテローゼ」の台刈り時期と階級別切り花本数 10a当たり
-
[その他]
-
研究課題名:施設花きの低コスト・省力生産技術確立
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2005年度
目次へ戻る