Navigation>>九州沖縄農業研究センター >> 研究成果情報 >> 平成16年度目次

鮮赤紫色のスイートピー新品種「舞姫」


[要約]
花色が鮮赤紫色で春咲き系のスイートピー新品種「舞姫」を育成した。

[キーワード]
スイートピー、「舞姫」、品種育成

[担当]
宮崎総農試・花き部・育種科

[連絡先]電話0985-73-7094	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
宮崎県では、冬季の豊富な日照条件を生かしたスイートピーの生産が盛んに行われている。産地は消費地から多彩な品揃えを求められており、産地のオリジナル品種の開発が強く望まれている。

今回、本県の気象条件に適した新品種「舞姫」を育成した。

[成果の内容・特徴]
  1. スイートピーの新品種「舞姫」を育成した。

  2. 品種の特性は以下のとおり。

    • 草型は高性で、草丈は高である。

    • 茎のアントシアン発現はない。節間長は長である。葉柄着生部に色はある。

    • 花の着生密度は中で、花の向きは斜上、花形はオープンである。

    • 花径は中。花弁に斑紋はなく、旗弁・翼弁の中央部は鮮紫赤(JHSチャート9707)である。

    • 花柄および小花柄は太さ・長さとも中である。

    • 1花房当たりの花数は4輪でやや少、花の香りはやや弱である。

    • 開花習性は春咲き性で、中生である。

    • 促成栽培では28日の種子冷蔵処理を行い、9月10日に播種すると10月下旬に発蕾し、11月から収穫可能となる。

  3. 育成経過

    1993年春に夏咲き系品種「アニバーサリー」(花色:白に朱の覆輪、輪数:4輪)と春咲き系品種「スーパーローズ」(花色:鮮紫ピンク、輪数:4輪)の組合わせで交配。

    その翌年に「スーパーローズ」を戻し交雑し、その後は自殖、選抜を繰り返して2000年、戻し交雑第7代で鮮紫赤色に固定した。

[成果の活用面・留意点]
  1. 草勢がやや弱いので草勢の維持を図る。潅水量は「ステラ」に比べ多く必要である。

[具体的データ]

表1 ‘舞姫’の主な特性


表2 発蕾日・節位および1株当り採花本数z


表3 「舞姫」の種子冷蔵期間が発蕾に及ぼす影響

[その他]
研究課題名:宮崎特産花き品種育成
予算区分 :県単
研究期間 :1999〜2003年度


目次へ戻る