二番茶摘採後の浅刈りおよび塩基性塩化銅水和剤によるチャ炭疽病防除法
- [要約]
- 二番茶摘採後に浅刈りすることにより、炭疽病を耕種的に抑制できる。また、二番茶摘採後に慣行の整枝を行った場合は、秋芽萌芽期から1葉期とその1週間後に、塩基性塩化銅水和剤を2回散布することで、炭疽病を抑制できる。
- [キーワード]
- チャ、チャ炭疽病、耕種的防除、銅水和剤
- [担当]
- 福岡農総試・八女分場・茶チーム
[連絡先]電話0943-42-0292
[区分]九州沖縄農業・茶業
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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チャの有機栽培や減農薬栽培では、夏秋期に中山間地や多雨時の平坦地で炭疽病が発生し被害がみられ、化学農薬代替技術の開発が求められている。そこで、化学農薬代替防除技術として、整剪枝による耕種的防除および塩基性塩化銅水和剤による防除効果について明らかにする。
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[成果の内容・特徴]
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二番茶摘採後に浅刈り(古葉を2枚程度残す剪枝)することで、炭疽病を耕種的に抑制できる(図1)。
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二番茶摘採後に刈りならし(慣行整枝、摘採面での整枝)を行った場合でも、秋芽(三番茶芽)萌芽期から1葉期と、その1週間後に塩基性塩化銅水和剤を2回散布することで、炭疽病を抑制できる(図1)。
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[成果の活用面・留意点]
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チャの有機JAS認証栽培に対応する化学農薬代替技術として活用できる。
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[具体的データ]
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図1 浅刈りおよび銅水和剤による炭疽病抑制効果(2002年)
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[その他]
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研究課題名:茶有機栽培における病害虫防除技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2003年度
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