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冬春トマト栽培ハウス周辺におけるコナジラミ類の発生消長


[要約]
冬春トマト栽培ハウス周辺におけるコナジラミ類の発生は、4月下旬から増加し始め、トマト栽培終了時期の5月〜6月に急増する。発生は10月まで継続してみられるが、12月〜翌年3月の発生はほとんどない。

[キーワード]
コナジラミ類、発生消長、ハウス周辺、冬春トマト

[担当]
熊本農研セ・生環研・病害虫研究室

[連絡先]電話096-248-6490	
[区分]九州沖縄農業・病害虫	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
シルバーリーフコナジラミは、トマト黄化葉巻ウイルスを媒介する唯一の害虫である。そのため、トマト黄化葉巻病の発生防止にあたっては、シルバーリーフコナジラミの防除が重要であるが、本種の発生生態については不明な点が多い。そこで、トマト黄化葉巻病が発生している冬春トマト栽培地域において、黄色粘着トラップを設置してハウス周辺でのコナジラミ類の誘殺数を調査し、その発生消長を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 冬春トマト栽培ハウス周辺において、コナジラミ類は4月下旬から発生し始める。

  2. コナジラミ類の発生は、トマト栽培終了時期の5月〜6月に急増する。密度は低下するが、発生は10月まで継続してみられる。

  3. 12月〜翌年3月には、ハウス周辺でのコナジラミ類の発生はほとんどない。

[成果の活用面・留意点]
  1. 平坦地の冬春トマト栽培地域での調査結果である。

  2. 粘着トラップを用いた調査のため、種の同定は行っていないが、調査期間中にトマト栽培ハウス内および野外の雑草地で確認されたコナジラミ類の大部分はシルバーリーフコナジラミであった。

  3. ハウス周辺でコナジラミ類が発生している時期には、ハウス開口部の防虫ネット被覆等により媒介虫のハウス内と野外との移動を防止する。

[具体的データ]

図1 ハウス周辺におけるコナジラミ類の誘殺消長(熊本市海路口町)

[その他]
研究課題名:トマト黄化葉巻病の病原ウイルス及び媒介虫シルバーリーフコナジラミの生態解明に基づく環境保全型防除技術の確立
予算区分 :国庫(地域新技術)
研究期間 :2001〜2003年度


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