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小麦原麦灰分と播種時期、穂揃期追肥、倒伏との関係


[要約]
小麦原麦灰分は播種時期が早い場合や倒伏程度が大きい場合に高くなる。播種時期が適期播の場合、灰分は千粒重や容積重が重いほど低くなる。

[キーワード]
小麦、灰分、播種時期、穂揃期追肥、倒伏

[担当]
福岡農総試・農産部・栽培品質チーム

[代表連絡先]電話092-924-2937	
[区分]九州沖縄農業・水田作	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
平成17年産小麦から品質分析値に基づいた新しいランク格付けが導入され、小麦の品質向上が強く求められている。品質分析項目の一つである原麦灰分は、小麦粉の品位を表す指標であるとともに加工適性に対する影響が大きいことから、日本めん用小麦粉の基準値の1.60%に抑えることが望まれている。しかし、灰分の変動要因は明らかではない。そこで、小麦灰分の変動要因を明らかにするため、灰分と播種時期や施肥法、倒伏および千粒重、容積重などの各形質との関係を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 小麦原麦の灰分は播種時期による差が大きく、早播の11月5日播では灰分は高く、適期播の11月25日播では低い(表1)。

  2. 灰分に対する穂揃期追肥の影響は小さいが、倒伏程度が大きいと灰分は高くなる(表2表3)。

  3. 播種時期が11月17〜22日の適期播の場合、灰分は千粒重や容積重と負の相関が高く、千粒重や容積重が重いほど、灰分が低下する(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 小麦灰分を低減させるための知見として活用できる。

[具体的データ]

表1 品種および播種時期と原麦灰分との関係


表2 穂揃期追肥や人為倒伏と原麦灰分との関係


表3 原麦灰分と各形質の単相関

[その他]
研究課題名:九州における早播適応性小麦の早熟化栽培技術等の確立
予算区分 :国庫受託(ブラニチ1系)
研究期間 :2002〜2004年度


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