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交雑種肥育牛における混合飼料中の適正な栄養水準及び栄養成分の配合割合


[要約]
混合飼料中の繊維含量を前期15%、中期13%、後期8〜7%とし、蛋白質とでんぷんの比率を前期1:3.7、中期1:4.1、後期1:4.5〜5.4に設定することにより、飼料摂取量が増し肉質の向上が図られる。

[キーワード]
交雑種、繊維含量、蛋白質とでんぷん比率

[担当]
大分県農林水産研畜産

[代表連絡先]電話0974-76-1216	
[区分]九州沖縄農業・畜産草地	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
交雑種(黒毛和種♂×ホルスタイン種♀)の経済的価値及び肉牛資源の利用として交雑種肥育は有効である。しかしながら、交雑種牛の肥育技術が確立していないため、交雑種肥育農家は単味飼料を用いた自家配合が主体である。各肥育農家は単味飼料を自家配合する場合、栄養水準のみに主眼がおかれ、栄養成分まで考慮した配合が行われていないため、各農家間で発育や肉質にバラツキが見られる。また、配合マニュアルがないため関係機関は統一的な指導が出来ない状況にある。平成13年度に、黒毛和種用の肉牛肥育飼料(とよのくに飼料=TDN水準肥育前期73.0%、後期74.0%、CP水準前期11.5%、後期11.5%)を用いた交雑種雌牛肥育試験の結果、BMSナンバー等肉質において十分に満足できる成果が得られなかった。そこで、交雑種去勢肥育牛の産肉能力を十分に引き出すことのできる、各肥育ステージごと(前期6〜12カ月齢、中期13〜17カ月齢、後期 I 18〜20カ月齢、後期 II 21〜24カ月齢)の混合飼料中(TMR)の栄養水準及び栄養成分(酸性デタージェント(ADF)含量及びルーメン分解性蛋白質(RDP)と非繊維性炭水化物(NFC)の割合(表1))を明らかにし、交雑種去勢肥育技術の確立に資する。

[成果の内容・特徴]
  1. 混合飼料中のADF含量を前期15.2%、中期13.1%、後期8.3〜7.0%と高めに設定した試験 II 区が、低く設定した試験 I 区より、肥育後期において混合飼料摂取量が増す(表2)。

  2. その結果、肥育全期間の日増体量(DG)が0.97Kgとなり、TDN水準を肥育前期から高めた試験 I 区のDG1.02kgよりも低い値となるが、後期終了時の体重に差はない(表2表3)。

  3. 枝肉成績ではTDN水準を前期73.6%、中期76.1%、後期79〜81%に設定し、RDPとNFCの割合を前期1:3.7、中期1:4.1、後期1:4.5〜5.4に設定試験 II 区が、ばらの厚さが若干薄いものの、ロース芯面積が大きく、皮下脂肪厚が薄くて歩留基準値に優れ、BMSナンバー、肉締まり等級も良好となる(表4)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 交雑種去勢肥育牛の高品質牛肉生産のための技術指導マニュアルとして活用する。

  2. 単味飼料の自家配合のため、肥育前期にビタミンAが欠乏する危険性があるため、複合ビタミン製剤等による補強が必要である。

[具体的データ]

表1 混合飼料中の養分含量(乾物%)


表2 混合飼料の摂取量


表3 増体成績


表4 枝肉成績


表5 収支

[その他]
研究課題名:若齢期肥育開始・高栄養水準によるF1牛の効率的生産肥育技術の確立
予算区分 :県単
研究期間 :2003〜2004年度


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