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晩秋播きにおける飼料麦単播と飼料麦・イタリアンライグラス混播の多収要因


[要約]
11月、12月に播種する場合、単播ではエンバク「スーパーハヤテ隼」、ライムギ「春一番」、ライコムギ「ライコッコ」の収量が高く、混播では飼料麦にオオムギ「ワセドリ二条」、エンバク「スーパーハヤテ隼」を利用すると高収量になる。

[キーワード]
飼料麦、イタリアンライグラス、混播、品種

[担当]
福岡農総試・畜産環境部・飼料チーム

[代表連絡先]電話092-925-5177	
[区分]九州沖縄農業・畜産草地(草地飼料作)	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
暖地の冬作飼料作物で最重要なイタリアンライグラスは、多収で栽培が容易であるが、低温時の生育が遅いため、播種期が遅れると収量が減少しやすい。これに対し、飼料麦は低温時の生育が良好であるため、晩秋播きする場合にはイタリアンライグラスよりも有利なことが多い。そこで、飼料麦単播および飼料麦・イタリアンライグラス混播における収量性を比較検討し、晩秋播きにおける多収要因を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 飼料麦単播、飼料麦・イタリアンライグラス混播において、11月上旬播種は12月上旬播種と比べ、乾物収量が1回刈りの単播では50%程度、2回刈り可能な混播では30%程度高くなる(表1)。

  2. 11月、12月に播種した飼料麦単播はライムギ「春一番」の乾物収量が最も高い。ただし、乾物消化率がやや低いため、可消化乾物収量ではエンバク「スーパーハヤテ隼」、ライコムギ「ライコッコ」と同程度である(表2)。

  3. 11月、12月に各種飼料麦とイタリアンライグラスを混播する場合、イタリアンライグラスの品種は早生品種「ニオウダチ」と晩生品種「マンモスB」のどちらを使用しても乾物収量に差は無く、品種の違いによる影響は少ない(表3)。

  4. 11月、12月に各種飼料麦とイタリアンライグラスを混播する場合、同時期に播種したイタリアンライグラスの単播と比べ、乾物収量は20〜60%高くなり、混播する飼料麦の品種はオオムギ「ワセドリ二条」、エンバク「スーパーハヤテ隼」を利用すると良い(表4)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 11月、12月に飼料麦単播、飼料麦・イタリアンライグラス混播を行う際に活用できる。

  2. 播種時期が遅くなると収量が低下するので、なるべく早い時期に播種する。

  3. 飼料麦の生育期間は草種により大きく異なるので、後作の栽培時期を考慮して草種を決める必要があり、収穫時期の目安は次のとおりとなる。1番草は3月下旬:サチアオバ・シワスアオバ(出穂)、4月中〜下旬:「ワセドリ二条」(糊熟)、「ニオウダチ」(出穂)、5月上旬:「ニシノホシ」「ミハルゴールド」(糊熟)、「マンモスB」(出穂)、5月中旬:「タチイブキ」「スーパーハヤテ隼」(糊熟)、5月下旬:「春一番」「ライコッコ」(糊熟)で、2番草は1番草収穫から約1ヶ月後のイタリアンライグラスの出穂期。

[具体的データ]

表1 播種時期別の乾物収量(平成14〜15年)


表2 単播の収量(平成14〜15年)


表3 混播におけるイタリアンライグラス品種毎の乾物収量(平成14〜15年)


表4 混播における飼料麦品種毎の乾物収量(平成14〜15年)

[その他]
研究課題名:暖地における飼料麦の安定栽培技術開発
予算区分 :受託(21プロ3系、ブラニチ3系)
研究期間 :2001〜2005年度


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