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乾燥給食残さ混合牛ふんの堆肥化と臭気発生状況


[要約]
乾燥給食残さを混合することで牛ふんの堆肥化期間は長くなる。また、その過程でアンモニアを始め、臭気物質が大量に発生する。

[キーワード]
牛ふん、給食残さ、堆肥、アンモニア、臭気

[担当]
福岡農総試・畜産環境部・環境衛生チーム

[代表連絡先]電話092-925-5177	
[区分]九州沖縄農業・畜産・草地	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
食品リサイクル法の完全施行を前に外食産業や学校給食などの食品残さを堆肥センターなどに持ち込んで家畜ふんと混合処理し、循環型農業を実践する例が全国で広がっている。しかし、これらの施設では臭気が問題となっており、食品残さと家畜ふんを混合して堆肥化した場合の品温変化や臭気発生状況は、家畜ふんのみの場合に比べて不明な点が多い。
そこで、学校給食センターの加工残さを乾燥機で一次処理した「乾燥給食残さ」を牛ふんに混合し、実用規模の堆肥化施設において堆肥化し、腐熟の進行を調査するとともに、その過程で発生する臭気成分の種類、量を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 易分解性成分含量の高い乾燥給食残さを牛ふんに重量比で10〜20%混合して強制通気による堆肥化を行うと、高温期間が継続し、牛ふんの分解は進まず、堆肥化期間が長くなる(図1表1)。

  2. 乾燥給食残さの混合によってpHが低下し、堆肥化開始直後のアンモニア濃度は一時的に低く推移するが、時間の経過とともにアンモニア化成が進み、濃度が上昇する(図2、表2)。また、混合量が多いほどアンモニア化成が遅れる傾向があるため、3〜4週以降も脱臭対策を行う必要がある。
  3. 乾燥給食残さを混合した牛ふん堆積物からは、アルコール類、ケトン類、脂肪酸、エステル類等の臭気物質が大量に発生する(表1)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 家畜ふん堆肥化施設に食品残さを混合する場合の資料として活用できる。

  2. 乾燥給食残さを混合する際は混合量を10%以下にし、脱臭対策をとる必要がある。

[具体的データ]

図1 乾燥給食残さ混合牛ふんの堆肥化過程における品温の変化
図2 乾燥給食残さ混合牛ふんから発生するアンモニアの濃度


表1 堆肥化過程における理化学成分の変化と臭気物質

[その他]
研究課題名:有機性資源を利用した機能性の高い堆肥の開発
予算区分 :経常
研究期間 :2003〜2004年度


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