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アオサの飼料添加によるヨウ素・β-カロテン強化卵の生産


[要約]
アオサを2.5%給与することで鶏卵の生産性を低下させずに、卵黄中のヨウ素は2倍になる。また、β-カロテンも増加し、併せて卵黄色も向上した鶏卵が生産できる。

[キーワード]
鶏卵、アオサ、ヨウ素、β-カロテン、卵黄色

[担当]
長崎県畜産試験場・中小家畜科

[代表連絡先]電話0957-68-1135	
[区分]九州沖縄農業・畜産草地(豚・鶏・畜産環境)	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
大村湾では、夏場にアナアオサ(以下アオサ)が繁茂し漁船の交通を妨げるなど漁業関係者に障害を与えている。そのため、一部は漁業者による回収が行われているがその多くは廃棄されている。
このような事態を踏まえ県衛生公害研究所ではアオサの利用対策を検討しており、畜産での活用方について検討を要望された。なお、アオサには通常の採卵鶏用飼料と比較しヨウ素やβ-カロテンなどが多く含まれている。
養鶏農家は生産した卵を安定的に販売できるよう一般の卵と差別化できる特殊卵の開発要望がある。そこで、今回の試験ではアオサを飼料に添加給与しアオサ由来成分の卵への移行と、卵質や産卵性能を調査した。なお、今回の試験で使用したアオサは収穫後に水洗し乾燥調整したものを用いた。

[成果の内容・特徴]
  1. アオサの乾燥粉末を2.5%給与することで、卵黄中のヨウ素含有量は2倍に、また、β-カロテン含有量は1.2倍となり卵黄色も向上する。なお、アオサの乾燥粉末5%給与では、卵黄中のヨウ素は3.3倍、β-カロテンは1.5倍となる。(図1表1)。

  2. 産卵性能や、卵黄色以外の卵質では処理区間に差がなく、アオサの添加量は飼料の5%以下であれば産卵性能や卵質に影響しない(表1表2)。

  3. アオサ5%添加区では鶏排泄物中の水分含有量が多くなる(表2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 付加価値鶏卵の生産を目指す養鶏農家の参考として活用できる。

  2. 現在、アオサの収穫から飼料化への体制が確立していないため、現時点では大村湾産の乾燥アオサの入手は難しい。

  3. アオサ2.5%添加に比べアオサ5%は、産卵成績を低下させずに、さらに卵黄中のヨウ素を高めることができるが鶏排泄物中の水分含有量が多くなり、その処理が問題になる。

[具体的データ]

図1 卵黄中のヨウ素、β-カロテンの比較


表1 卵質


表2 産卵性能


参考 成分比較

[その他]
研究課題名:フィターゼ添加による鶏卵品質の改善
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2004年度


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