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「日南1号」の高畝4月マルチ栽培による高品質果実安定生産技術


[要約]
火山灰土壌の高畝に栽培された極早生ウンシュウ「日南1号」は、4月上旬のマルチ被覆後90日間で土壌水分を15%程度まで低下させることで、糖度を8月上旬に9度まで上昇でき、その後10〜13日間隔で10〜30L/樹をかん水することにより、9月中下旬には糖度を10度以上、クエン酸1.0%以下にすることが可能である。

[キーワード]
日南1号、高畝栽培、マルチ被覆、土壌水分、ウンシュウミカン

[担当]
宮崎総農試・果樹部・常緑果樹科

[代表連絡先]電話0985-73-7099	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
本県火山灰土壌における「日南1号」露地慣行栽培では9月中下旬出荷期で、その果実糖度レベルは低く、価格低迷の大きな原因となっている。そこで、高畝栽培の4月マルチ被覆による品質向上効果を検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 火山灰土壌では高畝栽培においても果実の品質向上に必要な15%前後の土壌水分レベルに到達するのに90日以上を必要とする(図1)。

  2. 4月上旬マルチ被覆により、9月中下旬出荷期に糖度を10度以上にすることができる(図3表1)。

  3. かん水の管理は7月より10〜13日間隔で10〜30L/樹を5回以上行う必要がある(図1)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 火山灰土壌では、マルチの被覆は高畝列間も必要である。

[具体的データ]

図1 土壌水分率の推移


図2 果実横径の推移


図3 果実糖度とクエン酸の推移


表1 収穫時果実品質等

[その他]
研究課題名:カンキツ類品質保証果実生産技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2000〜2004年度


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