西南暖地におけるカキ「太秋」の特性
- [要約]
- 西南暖地、特に、鹿児島県北部において、カキ「太秋」は10月中旬〜下旬に収穫でき、大果で、食味の優れた高品質な完全甘ガキである。
- [キーワード]
- カキ、太秋、完全甘ガキ、西南暖地
- [担当]
- 鹿児島果樹試・北薩支場
[代表連絡先]電話0996-42-0049
[区分]九州沖縄農業・果樹
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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鹿児島県における甘ガキの栽培品種は、「松本早生富有」や「西村早生」である。近年、消費者は果実が大きく、甘くて食味が良い完全甘ガキを求めている。そこで、「太秋」の西南暖地、特に、鹿児島県北部(年平均気温摂氏17度、年平均降水量2236mm)における特性を明らかにする。
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[成果の内容・特徴]
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果皮色は橙黄色で、果実重は約300gと大果である。糖度は18〜20と高く、果肉は軟らかく多汁で、食味良好な完全甘ガキである。また、果実に含まれる種子数は1〜2個程度と比較的少ない(表1)。
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特性として、条紋が果頂部を中心に同心円状にみられる(表2)。
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鹿児島県北部では、収穫期は10月中〜下旬で、満開から収穫期までの日数は約175日である(表3)。
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[成果の活用面・留意点]
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秋冬季の摂氏7.2度以下の低温遭遇時間が550時間以上で、晩霜害を受けにくい地域で活用する。
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収穫時期が「松本早生富有」と同時期であることから、「太秋」へ代替えができる。
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[具体的データ]
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表1 果実品質

表2 果実外観

表3 生育相
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[その他]
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研究課題名:カキの新品種比較試験
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2004年度
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