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銀資材と火山灰土(赤玉土)を用いた養液土耕の廃液除菌


[要約]
銀資材と火山灰土(赤玉土)によるろ過の組み合わせで養液土耕の栽培廃液の除菌が可能である。

[キーワード]
養液土耕、廃液除菌、銀イオン、火山灰土,ろ過

[担当]
鹿児島果樹試・化学研究室

[代表連絡先]電話0994-32-0179	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]科学・参考	

[背景・ねらい]
養液土耕栽培で使用された廃液は液肥成分を含んでおり、系外への廃棄は、地下水汚染の原因となるため、リサイクルして利用することが望ましい。しかし、廃液の再利用に当たっては萎凋病などの病原菌を除菌する必要があり、紫外線殺菌法、オゾン殺菌法等があるが、コストがかる。そこで、安価で簡便な廃液除菌法を確立するため、銀資材と火山灰土のろ過を組み合わせ除菌能力を検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. 銀資材のみでは生菌数が1/10程度にとどまり除菌は完全ではない(表3)。

  2. 銀資材と火山灰土(赤玉土)のろ過の組み合わせにより、生菌数が10以下/mlとなり除菌が可能となる(表3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 培養液を用いる養液栽培、隔離ベッド方式の養液土耕栽培における培養液の循環利用に活用できる。

  2. 銀資材および火山灰土(赤玉土)の除菌能力の評価と具体的な使用法については今後検討する。

[具体的データ]

表1 培養液除菌のために用いた銀資材


表2 処理区の内容


表3 廃液のB漕の銀濃度と生菌数の推移


図1 モデル実験に用いた装置

[その他]
研究課題名:養液・電照栽培によるパッションフルーツの省力・周年・多収技術
予算区分 :助成試験
研究期間 :2005〜2007年度


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