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10月まきホウレンソウにおける硝酸イオン濃度の低い優良品種


[要約]
10月まきホウレンソウでは、「プラトン」は硝酸イオン濃度が低く、生育が「パンドラ」と同等である。葉柄の硝酸イオン濃度は葉身より高い。

[キーワード]
10月まき、硝酸イオン濃度、ホウレンソウ、品種

[担当]
福岡農総試・野菜栽培部・野菜栽培チーム、土壌環境部・施肥高度化チーム

[代表連絡先]電話092-922-4364	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
近年、消費者の健康志向、安全志向の高まりから、品質に関連した養分含量の制御が栽培上の重要な課題となっている。ホウレンソウ等の葉菜類は、栄養生長の途中に収穫されるため、植物体に吸収された窒素等の養分含量が比較的高い状態で食される。そこで、秋まき冬春どりのホウレンソウにおいて、生育や耐病性に優れ、硝酸イオン濃度の低い品種を選定する。

[成果の内容・特徴]
  1. 10月まきホウレンソウにおいて、慣行の「パンドラ」と同等以上の一株重となった品種のうち、硝酸イオン濃度が低く、べと病抵抗性及び低温伸長性を有する品種は「プラトン」である(表1図1)。

  2. ホウレンソウ体内の硝酸イオン濃度は葉身より葉柄の方が3〜4倍高い(図2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 露地10月まきホウレンソウ栽培に適用できる。

[具体的データ]

表1 低硝酸イオン濃度品種の生育特性(2003年)


図1 10月まきホウレンソウにおける体内硝酸イオン濃度の年次変動


図2 ホウレンソウ品種の葉身と葉柄中の硝酸イオン濃度の関係(2002年10月播種,2003年10月播種)

[その他]
研究課題名:野菜における硝酸塩蓄積機構の解明と低減化技術の開発
予算区分 :高度化事業
研究期間 :2002〜2004年度


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