アスパラガス栽培における近紫外線除去フィルム被覆の影響
- [要約]
- アスパラガス半促成長期どり栽培において近紫外線除去フィルムを被覆すると、ハウス内の紫外線量は大幅に減少するが、気温や照度に紫外線を通すフィルムとの違いはみられず、若茎の収量、規格、緑色度、糖度も低下しない。
- [キーワード]
- アスパラガス、近紫外線除去フィルム
- [担当]
- 長崎総農林試・作物園芸部・野菜科
[代表連絡先]電話0957-26-3330
[区分]九州沖縄農業・野菜花き
[分類]技術・普及
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[背景・ねらい]
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アスパラガスの重要害虫のひとつにアザミウマ類(ネギアザミウマが優占種)がある。半促成長期どり栽培においてアザミウマ類対策として近紫外線除去フィルム(以下「UVC」)を利用した場合のハウス内環境および収量や品質に及ぼす影響が不明であるため検討する。
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[成果の内容・特徴]
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アスパラガス半促成長期どり栽培においてUVCを被覆するとハウス内の紫外線量が大幅に減少する(表1)。
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UVCを被覆してもハウス内温度や照度に紫外線を通すフィルムとの違いはみられず、若茎の収量、規格、緑色度、糖度も低下しない(表2、表3、表4、表5)。
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[成果の活用面・留意点]
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アスパラガスの半促成長期どり栽培地域に適用できる。
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[具体的データ]
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表1 UVCと慣行フイルムの紫外線除去率

表2 UVC被覆によるアザミウマ類の侵入抑制効果

表3 UVCと慣行フイルムのハウス内温度(
)と照度(klx)

表4 UVCと慣行フィルムの収量と規格

表5 アスパラガス若茎の緑色度と糖度
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[その他]
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研究課題名:施設野菜の次世代型栽培技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2002〜2006年度
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