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スプレーギク栽培の夜温の変温管理による暖房コスト低減技術


[要約]
スプレーギクの花芽分化時期の夜温管理で、終夜摂氏18度加温に対して、前夜半摂氏18度加温、後夜半摂氏14度加温でも開花日や品質に影響がなく暖房コストを10%程度低減できる。

[キーワード]
キク、スプレーギク、夜温、温度、変温、暖房コスト

[担当]
鹿児島農試・花き部

[代表連絡先]電話0993-35-0210	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
秋スプレーギクは花芽分化時期に比較的高温を必要とし、低温期の栽培では暖房コストの負担が大きい。そこで夜温の変温管理により開花や品質に影響を及ぼさずに暖房コストを低減できないか検討する。

[成果の内容・特徴]
  1. スプレーギク3月出し栽培では、花芽分化時期の約3週間、終夜摂氏18度加温に比べて午前1時を境に前夜半摂氏18度加温、後夜半摂氏14度加温した場合でも、開花日の遅れは少なく切り花品質も遜色なかった(表1図1)。栽培期間を通した暖房コストを10%程度低減できる(表2)。

  2. 花芽分化時期において、午前1時を境にした前夜半摂氏18度加温、後夜半摂氏14度加温の変温管理と、暖房コストが同程度となる終夜摂氏16度加温を比較した場合、多くの品種で変温管理の方が発蕾が早まる(図2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 一部の品種では変温管理により発蕾や開花が遅れる場合があるので注意する。

  2. 3月出し栽培における結果である。

[具体的データ]

表1 花芽分化時期の夜温の変温管理が生育・開花に及ぼす影響(一部品種のみ抜粋)


図1 花芽分化時期の夜温の変温管理が到花日数に及ぼす影響


表2 夜温の変温管理による燃料消費量の節減率


図2 変温管理と一定夜温が発蕾日数に及ぼす影響

[その他]
研究課題名:産地間競争に対応したキク等の切り花低コスト・高生産技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2001〜2007年度


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