[代表連絡先]電話0985-73-7094 [区分]九州沖縄農業・野菜花き [分類]技術・参考
1998年春に春咲き系品種「アーリーサーモンピンク」(花色:鮮ピンク)と冬咲き系品種「ミセスダグラスマッカーサー」(花色:鮮ピンク)の組み合わせで交配を行った。その後F3において分離した系統の中から旗弁と翼弁の色が異なる濃赤味紫色の系統を選抜、更に自殖、選抜を繰り返し2002年にF5で固定した。その後現地での適応試験を行い、有望と認められたので育成を完了した。スイートピーの新品種「式部」を育成した。
1)草型は高性で、草丈は高である。
2)茎のアントシアン発現はない。節間長はやや長である。葉柄着生部に色はある。
3)花の着生密度は中で、花の向きは斜上、花形はウェーブである。
4)花径はやや大。花弁に斑紋はなく、旗弁は暗紫赤(JHSチャート9710)、翼弁は明紫(JHSチャート8604)である。
5)花柄は太さ・長さとも中である。
6)1花房当たりの花数は4〜5輪で、花の香りは中である。
7)開花習性は春咲き性である。
8)促成栽培では35日程度の種子冷蔵処理を行い、9月10日に播種すると10月中旬に発蕾し、11月から収穫可能となる。3月までの株当たり切花本数は約30本である。


表2 種子冷蔵週数が「式部」の発蕾及び15節茎長へ及ぼす影響と基準品種の発蕾日・節数と15節茎長注)1

表3 種子冷蔵週数が「式部」の株当たり採花本数に及ぼす影響と基準品種の株当たり採花本数注)1
研究課題名:特色ある産地の育成及び発展のための新品種育成 予算区分 :県単 研究期間 :2004〜2008年度