[代表連絡先]電話0974-76-1229 [区分]九州沖縄農業・畜産草地(大家畜) [分類]技術・普及
1)体温領域である36〜42
の温度範囲内で温度精度±0.2
、分解能0.1
とし、サイズを5mm×47mmとした小型で高精度温度センサを作製し、計測した5分毎の体温データを315MHz(TYP)にて専用受信機に送信し、無線LANを通じてサーバに蓄積するシステムを構築。センサから受信機までの送信距離は約25mを確保。センサは完全密封で5年間連続使用が可能。
2)出産開始まで体温を計測しながら膣内に留置し、破水或いは娩出と同時に体外に排出されるPP/シリコーン材を用いた膣用留置形状(写真1)を開発。
1)出産を控えた乳牛33頭の連続体温データを解析した結果、出産前に有意な体温低下を始める時間は、娩出の平均24時間56分前であった(表1、図1)。また、破水等で温度センサが体外に排出されてから娩出までの時間は平均で43分であった(表2)。このように出産前の連続体温の解析結果より、24時間以内に出産する可能性が高いことを飼養者へ通報し、次に破水等の出産が開始したことを通報するシステムを開発(図2)。
2)飼養者へは、インターネットを経由して、パソコン、電子メール、携帯電話、固定電話など複数の通信端末に同時に通報可能(図3)。また、データは、多様な解析に活用できるようエクセルファイルとしてサーバで管理保管される。


表2 出産開始通報成績

図1 出産時刻までの経過時間の分布表

写真1 膣内温度測定機

図2 出産前の体温の推移

図3 システムの概要
研究課題名:次世代型のセンシング技術を用いた家畜生体情報の監視システムの開発 予算区分 :県単独 研究期間 :2004〜2005年度