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完全甘ガキ「太秋」の雨よけ栽培による品質向上対策


[要約]
完全甘ガキ「太秋」を雨よけ栽培することで、汚損の発生が減少し、果実の外観が向上する。また、外観の低下を気にせず完熟で収穫できることから、果色が良く、糖度も高くなる。併せて防虫ネットをハウスサイドに張ることにより、ほとんど種子の入らない果実が生産できる。

[キーワード]
カキ、太秋、雨よけ栽培

[担当]
宮崎県総合農業試験場・果樹部

[代表連絡先]電話0985-73-7099	
[区分]九州沖縄農業・果樹	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
完全甘ガキ「太秋」は、本県で栽培されている「富有」及び「次郎」を補完する品種として有望であるが、完熟まで収穫を待つと果実外観が低下し、商品価値が下がる。収穫直前に発生する条紋に黒い汚損が入ることが果実外観を損ねる主たる原因であるため、雨よけにより汚損発生の軽減を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 雨よけ栽培により、汚損が軽減され果実外観が向上する(表1図1)。

  2. 雨よけ栽培により、果実外観を気にせず完熟で収穫できるため果実が大きくなり、果色が濃く、糖度も高くなる(表2)。

  3. 雨よけ栽培においてサイドに防虫ネットを張ることにより、種子の数が著しく減少する(表2図2)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 宮崎県では、雨よけ栽培において生理落果が少なく、無核果の安定生産が可能である。(受粉の必要はない)

[具体的データ]

表1 雨よけ栽培による果実外観への影響


表2 雨よけ栽培による果実品質への影響


図1 雨よけ栽培の果実


図2 雨よけ栽培による無核果実

[その他]
研究課題名:中山間地域の果樹産地再編のための新栽培技術の開発
予算区分 :県単
研究期間 :2003〜2005年度


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