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オンシジウム`流れ星'の3〜4月出し栽培技術


[要約]
オンシジウム`流れ星'の鉢物生産では、8月上旬に花茎を切除し、8月下旬から長日処理(16時間日長)を開始し、11月上旬から夜間最低気温10〜12.5で加温することで3〜4月に出荷できる。また、長日処理により、開花株率は高くなり、品質が向上する。

[キーワード]
オンシジウム、鉢物、長日処理、夜間最低気温、品質向上

[担当]
福岡農総試・花き部・花き栽培チーム

[代表連絡先]電話092-922-4958	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
オンシジウムの鉢物生産では7〜12月に年間出荷量の約80%が生産されている。一方、需要の多い3〜4月の出荷量は少ない。この時期の安定出荷技術の確立は、生産上および経営上の大きな課題である。オンシジウムを春季に出荷するためには、リードバルブを前年の夏に発生、充実させた後、花茎を12月頃に発生させる必要がある。しかし、夏は花茎の伸長期でリードバルブの発生は開花後の秋以降になることが多い。そこで、花茎を切除することによりリードバルブを夏に発生させ、充実させるための長日処理や夜間最低気温について検討し、3〜4月出し栽培技術を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. オンシジウム`流れ星'では、花茎を切除後、約3週間後にはリードバルブが100%発生する(表1)。

  2. 長日処理(16時間日長)により、リードバルブの葉面積が増加し、バルブが充実するとともに、開花株率は高くなり、花茎長は長く、小花数は多くなる。また、3〜4月に揃って開花する(表1図1)。

  3. 長日条件下では、夜間の最低気温が低いほど小花数が増加する(表1)。

  4. 3〜4月に出荷するには、8月上旬に花茎を切除し、8月下旬より長日処理(16時間日長)を開始し、11月上旬から夜間最低気温10〜12.5で加温するとよい(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. オンシジウム`流れ星'の3〜4月出し栽培技術として活用できる。

[具体的データ]

表1 夜間最低気温および長日処理とオンシジウム「流れ星」の生育・開花(2005年)


図1 夜間最低気温および長日処理と時期別開花株の割合(2005年)


図2 オンシジウム「流れ星」の3〜4月出し栽培の作型

[その他]
研究課題名:オンシジウムの3〜5月出し栽培技術
予算区分 :県単
研究期間 :2005年度(2004〜2005年)


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