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小輪系アスターの管弁発生を軽減するための夜温管理


[要約]
小輪系アスターの無摘心栽培では、側枝の伸長2cm程度までに夜温を10から15に上げることで、管弁の発生を軽減できる。

[キーワード]
小輪系アスター、管弁、小花原基形成期、夜温

[担当]
熊本農研セ・農園研・花き研究室

[代表連絡先]電話096-248-6446	
[区分]九州沖縄農業・野菜花き	
[分類]技術・普及	

[背景・ねらい]
小輪系アスターは、花径が小さく多花性のため添え花やアレンジに最適であり、花色が豊富で日持ちも良いことから広範囲に需要があり、周年生産が望まれている。冬期採花の作型では、舌状花が筒状の管弁になる奇形花(図1)が発生し問題となっている。そこで、管弁の発生を軽減するために適切な夜温管理を明らかにする。

[成果の内容・特徴]
  1. 舌状花に占める管弁率は、夜温10に比べて15で軽減される(図2)。

  2. 側枝の伸長2cm程度までに、夜温を15に上げることで主茎及び側枝の頂花の管弁化を軽減できる(表1図2図3)。

  3. 小花原基形成期以降の夜温10で、舌状花に占める管弁率が増加する(図2図3)。

[成果の活用面・留意点]
  1. 無摘芯栽培における調査結果である。

  2. 10と15での調査であり、10〜15間の温度帯については調査を行っていない。

  3. 小輪系アスターの冬期採花作型で発生する、舌状花が筒状の管弁になる奇形花を軽減する温度管理として利用できる。

[具体的データ]

図1 `ハナパープル'の正常花(左)と管弁花(右)


表1 夜温を10から15に上げた時の草姿


  注)図のローマ数字については、表1参照。
図2 舌状花の管弁花に及ぼす夜温を上げた時期の影響


図3 夜温を10から15に上げた時の花芽の分化状況

[その他]
研究課題名:小輪系アスターの周年生産技術
予算区分 :県単
研究期間 :2003〜2005年度


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