水稲「にこまる」の刈取晩限
- [要約]
- 6月下旬に移植した「にこまる」の刈取晩限は、品質および収量の推移からみて成熟期の6日後である。
- [キーワード]
- にこまる、刈取、光沢
- [担当]
- 長崎県総農林試・作物園芸部・作物科
[代表連絡先]電話0957-26-3330
[区分]九州沖縄農業・水田作
[分類]技術・参考
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[背景・ねらい]
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水稲「にこまる」は県内主要品種「ヒノヒカリ」に比べやや多収かつ同等以上の良食味を有し、平坦地を中心に推進しているが、成熟期があまり離れておらず、集荷時の競合回避が推進地域から強く求められている。作期分散は競合回避の解決策として有効であるが、水系の都合もあり、同一移植時期という条件での解決策が求められている。そこで、「にこまる」の遅刈の可能性について検討する。
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[成果の内容・特徴]
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「にこまる」の収量は成熟期(圃場の黄化籾85〜90%)6日前から14日後までほぼ同等である(表1)。
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「にこまる」は成熟6日後まで玄米光沢が良好であるが、それ以降は光沢が落ちる。また、検査等級も同様に成熟6日後以降低下する。品質低下の主な要因は2005年が玄米光沢低下であり、2007年が玄米光沢低下および未熟粒の増加である(表1、図1)。
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[成果の活用面・留意点]
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県内「にこまる」推進地域の栽培指導上の参考とする。
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[具体的データ]
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表1 収量品質調査

図1 成熟期前後における検査等級および玄米光沢の推移(2005、2007)
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[その他]
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研究課題名:水稲新奨励品種「にこまる」の栽培技術
予算区分 :県単
研究期間 :2005〜2007年度
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