牛ふん堆肥

 乳牛ふん尿または肉牛ふん尿に副資材を混合し堆積発酵した堆肥である。副資材にはオガクズ、モミガラ、戻し堆肥、麦稈等様々なものが用いられている。またふん尿のみで発酵させたものもある。発酵が十分に進んだ堆肥は完熟堆肥と呼ばれ、黒味が強くなる。

 他の資材に比べ水分が高くマニュアスプレッダで施用する場合が多いので乾物施用量を把握しにくいが、この場合は容積あたりの乾物重を200kg/m3として容量から乾物施用量を推定するとよい。

 土壌に施用すると保水性等の物理性の改善効果が高く、また保肥力が高まり、連用により窒素肥沃度が向上する等の効果がある。牛ふん堆肥は、リン酸、加里、石灰、苦土等の主要な養分も含まれているため、施肥効果も期待できる。

地力効果指標乾物としてランク
短期物理性 ADF (mg/g)
長期物理性 ADL (mg/g)
窒素肥沃度 貯留態窒素 (mg/g)
保肥力増加 CEC (cmolc/kg)
肥料代替指標および参考指標乾物としてランク
窒素代替 肥功窒素 (%)
リン酸代替 P2O5 (%)
カリ代替 K2O (%)
石灰代替 CaO (%)
苦土代替 MgO (%)
易分解性有機物 ADOM (mg/g)
*地力効果指標は0~5の6段階、肥料代替指標は0~10の11段階で、平均を3としてあります。

資材の特徴

    

*赤い線が平均値を、緑の帯が有効な範囲を示しています。

施用量(乾物当たり) 単位の選択