花壇用わい性ストック品種の播種日と作型


[要約]
花壇用ストックの7月下旬〜8月中旬播種では、播種日が遅いほど到花日数は長くなる。7月下旬に比較して8月中旬播種の到花日数は、20〜30日長い。同一播種日では、品種による到花日数の差が最大で21日ある。出荷期に応じた品種毎の適正な播種時期の設定で、出荷ケース内の色合わせを容易にする作型を開発した。

[キーワード]ストック、到花日数、品種、花壇苗

[担当]東京農試・園芸部・花き研究室
[連絡先]電話042-524-3191
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 花壇用のわい性ストックは近年耐寒性のある秋出荷品目として注目されている。しかし、播種時期や品種により年内開花時期が変化し、花壇苗の出荷形態であるケースの色合わせが困難である。そこで、八重株について7月下旬〜8月中旬に行う播種時期と品種毎の到花日数や生育等を明確にし、出荷を安定させる。

[成果の内容・特徴]
1. 播種日ごとの到花日数は、供試した全品種ともに播種日が遅いほど長い(表1)。
2. 同一播種日における品種毎の到花日数は異なり、ビンテージシリーズはキスミーシリーズより、最大で21日長い(表1)。
3. 到花日の株高(株の花序下までの高さ)は、播種日が早いほど全品種とも低い傾向がある(表2)。
4. 品種毎に出荷時期に応じる播種日を明らかにし、色あわせを容易にする作型を開発した(図1)。

[成果の活用面・留意点]
1. 育苗時は八重鑑別を容易にするため、夏場の高温による発芽の不揃いに注意する。
2. 八重と一重の株では7月下旬は種では到花日数の違いはほとんどないが、播種時期が遅いほど八重株の到花日数は一重株に比較して長くなる。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:花壇苗の効率的生産技術の開発
予算区分:都単
研究期間:2003〜2004年度
研究担当者:椿眞由已

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