秋系スプレーギク新品種「ホワイトインパクト」の育成


[要約]
秋系スプレーギクの新品種「ホワイトインパクト」を育成した。「ホワイトインパクト」は白色で大輪の丁字咲き早生品種で、茎及び花首の伸長性が高く、花房は円錐形で整う。日持ち性が良く、切り花を3週間以上鑑賞可能である。

[キーワード]キク、スプレーギク、新品種、ホワイトインパクト、丁字咲き、日持ち

[担当]愛知農総試・園芸研究部・花きグループ
[代表連絡先]電話0561-62-0085(内線541)
[区分]関東東海北陸農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 本県は全国有数のスプレーギク産地であるが、近年は販売価格の低迷が続き、生産者からは本県独自のオリジナル品種が要望されている。そこで、高い商品性、早生性等を備えた優良スプレーギク新品種を育成する。

[成果の内容・特徴]
1. 育成経過
 2000年に茎の伸長性が高い県育成白色系統99-SH-05を種子親、丁字咲きの白色品種「デシモ」を花粉親とした交配を行い、2001年に一次選抜、2002年に二次・三次選抜を行った。選抜した系統(00-S-78-105)について2003年に現地試作、2004年に営利生産規模の試作及び市場性評価を行った。その結果、この系統を実用品種として有望と判断し、育成を完了した(図1)。
2. 品種の特性
(1) 到花日数は41〜49日で、対照の「デシモ」よりも3〜7日早い(表1)。
(2) 茎及び花首の伸長性が高く、花房は円錐形で整う(表1図3)。
(3) 日持ち性が良い(表1)。
(4) 白色、丁字咲きの大輪で、舌状花数は30枚以上である(図2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 高温期に開花遅延するため、10月から6月の開花作型が適する。
2. 品種登録出願しており、栽培には愛知県との許諾契約が必要である。


[具体的データ]


[その他]
研究課題名:スプレーギクの新品種育成
予算区分:県単
研究期間:1987〜2005年度
研究担当者:長谷川徹、堀田真紀子、大石一史、加藤俊博、酒井広蔵、森岡公一、石川高史、奥村義秀、西尾讓一、小久保恭明
発表論文等:品種登録出願2005年3月2日、出願公表2005年8月10日(出願番号18096号)

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