納豆給与が産卵鶏の飼養成績に及ぼす影響


[要約]
納豆は産卵鶏の飼料として利用可能であり、給与飼料の3%まで混合しても飼養成績や卵質に影響を及ぼさない。

[キーワード]卵用鶏、納豆、飼養成績、卵質

[担当]茨城畜セ・養鶏研究室
[代表連絡先]電話:029-292-1133
[区分]関東東海北陸農業・畜産草地(中小家畜)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
  茨城県の特産品に納豆がある。納豆は、既知の栄養素を多く含み、またナットウキナーゼ、ビタミンK、ポリグルタミン酸、イソフラボンなどの生体調節機能を持つ成分も豊富に含んでいることが明らかになってきた。本研究ではそれらの有効利用を目的とし、産卵鶏への給与効果について検討した。

[成果の内容・特徴]
  産卵鶏(RIR種)に納豆粉末を0(対照区)、1、2、3%および粗挽き納豆を3%配合した飼料を166日齢から13週間にわたり各区10羽に給与し、飼養成績および卵質に及ぼす影響を検討する。
1. 産卵率は、対照区で89.5%であったが、納豆給与区でも88.7%〜90.8%と差がみられない(表1)。
2. 平均卵重および日産卵量は、各区間に差はみられない(表1)。
3. 飼料摂取量は、対照区で100g/日/羽であったが、納豆給与区でも99g/日/羽〜105g/日/羽と差がみられなかったが、3%区と3%(粗)区が多い傾向を示した(表1)。
飼料要求率は、対照区で2.12であったが、納豆給与区でも2.12〜2.23と差がみられない(表1)。
4. 卵重、ハウユニット、卵殻強度、卵黄色などの卵質については表2に示すとおり、各区間に有意差は認められない(表2)。

[成果の活用面・留意点]
1. 県内に本情報を活用したいという養鶏業者がある。
2. 今まで廃棄されていた納豆が飼料として利用されることにより、納豆業者の納豆処理コストが軽減される。また、生産された鶏卵を高付加価値卵として販売すれば、養鶏農家にとってもプラスになる。


[具体的データ]

表1 飼養成績(試験開始〜13週)
表2 卵質成績

[その他]
研究課題名:茨城県における農産廃棄物及び食品残さの養鶏用飼料化技術の開発
予算区分:高度化事業
研究期間:2004〜2006年度
研究担当者: 藤原謙一郎、加藤由紀乃、御幡寿、礒政男、大林康信、生井和夫、宮口右二(茨城大農)、豊田淳(茨城大農)、中村豊(茨城大農)、山崎信(畜産草地研)、中島一喜(畜産草地研)、阿部啓之(畜産草地研)
発表論文等:藤原ら(2005)茨城畜セ研報38:83-86

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